頑固な汚れ

日常の手入れのなかで、シャンプー洗車だけでは落ちきれない「汚れ」が、時々出てくるものです。

猛暑が続いたと思えば、一部の地域では大雨や台風が続いたりと天候不順が続いています。

ホトホト頑固な汚れにこまってしまい、どうしてよいものかと相談に来られた中からストリームを取り上げてみました。

ストリームの頑固な汚れ

ルーフが緑色に見えるのは、汚れの上に水カビが発生したからです。
まだ、付着物が固まらない時にワイパー作動した後が、くっきりと残ったままに。
残念ながら、ワイパーにサビが発生しており「交換したほうがよいのでは」とアドバイスさせていただきました。
バンパーには油に排気ガスの汚れも混じって固まっている状態でした。

余談ですが、ストリームに限らずウイッシュなどのボディタイプはリヤハッチやリヤバンパーが、集中的に汚れがこびりつきます。これは、ボディの形状からくるもので、ルーフやリヤガラスの汚れが雨で流れ、ここに溜まるのが原因のようです。

ルーフからリヤウインドウさらにリヤバンパーにかけて茶色の汚れが、シャンプー洗車では落ちないほど頑固にこびりついたストリームの画像です。

画像ではわかりづらいですが、ハッチのメッキ部分やリヤワイパーにサビが発生しており、塗装表面の「汚れ」に触れると、「ガサガサ」した感触が伝わってくるほどです。

所有者の方に確認しても、原因が分からないと困り果てた返事。
そこで念入りに調べてみると、どうやら植物性か動物性の油に土埃が混ざった汚れが、塗装表面に固まったのが、その原因と判明しました。

同じような相談例を年に数回ほど受けますが、この原因のひとつに焼肉店やレストランの換気口から漏れてくる霧状の油の付着があります。

今回の除去作業で苦労したのは、新車時に販売店でコーティングをかけていることや固まった土埃で塗装面にキズが入らないように取り除かなければならないことでした。

汚れ除去後

このように、元どうりになりました。

どんなにボディーコーティングをしていても、防ぎきれない汚れが、発生することがあります。今回の場合、安易にワックスやコンパウンドを使用してもボディーを痛めるだけで、問題の解決になりません。

オーナー様が販売店に相談したところ、除去費と再コーティングで「別途見積もり＋５万円（再コーティング費用）」といわれたそうです。

ちなみに、弊社のご請求金額は、１万５千円でした。もちろん、コーティングの再加工の必要性もなく、除去処理の完了となりました。

インプレッサの水あか

フロントドアの黒い垂れ

水あかと一言で言っても、その成分にはいろいろあります。そのひとつに、シリコン樹脂による「水あか」があります。インプレッサで解説をしてみました。
車には、いろいろな工業用オイルが使われており、このケースはドアミラーに内蔵されたシリコン樹脂が、流れおちてきたものです。太陽光でべったり塗装表面に付着し、シャンプーでは落ちないことが多くなります。

※このような汚れは、車の至る所で見受けられます。

・ミニバンのリヤウインドウを囲っているゴムパッキン
・ルーフのレインレールからピラーにかけて黒い垂れ
・決まった場所に毎回のように黒いすだれが発生するステップやバンパーの一部

フロントフェンダーの汚れ

水あかの成分に、排気ガスに含まれるものがあります。

雨の日に幹線道路や高速道路を走行し、天気になっても放置していると、汚れがこのように残ることが。

この原因は、空気中に含まれる油と雨そして紫外線による汚れのこびり付き現象ですが、シャンプー洗車では落ちきれないケースもあり、特に排気ガスに含まれるＳＰＭやＤＥＰは、太陽熱で固まってしまうと、除去に苦労するやっかいな汚れのひとつとなります。

このように、水垢と言ってもシャンプーで落ちきれない頑固な汚れがあります。

ボディーコーティングを施工することにより、油汚れによる塗装の酸化防止や汚れをとりやすくする効果が生まれますが、地域性や車の使用状況によっては、とりずらいことがあります。

主な要因・東京都	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	12月
花粉ジミ	○	○	○
土埃によるキズ	○	○	○								○
黄砂によるキズ		○	○
虫と鳥のフン						○	○	○	○
樹液ジミ						○	○	○	○	○
洗車ジミ				○	○	○	○	○	○	○
頑固な汚れ						○	○	○	○	○
ＳＰＭ・ＤＥＰ						○	○	○	○	○
(年中いつでも) 鉄粉　ペイント付着　ホイールの汚れ　ガラスのシミ・油膜　キズ　洗車方法