思い出の一台/シトロエン2CV(ドウ・シ・ヴォ)
たまには思い出したい、心に残る車のコーティング。
私が脱サラで始めた磨きの仕事も今年で30年目になります。(個人事業主として設立したのが1988年9月)その年月には多くのお客さまと車の出会いがありましたが、何年たってもついこの間の出来事のように脳裏によみがえりジーンとこみ上げてくる車が存在します。
そんな一台がシトロエン2CVです。
2年ほど前にアメブロで取り上げたシトロエン2CVですが、当ブログでもう一度取り上げてみたくなりました。1996年にある方のご紹介でご来店いただいた府中市のお客様でしたが、何故これほどまでにこだわるのか、忘れられないのか、その理由にカエルのようなあいきょのあるマスクとエスカルゴの様な形のほかにもうひとつその開発ストリーにありました。
2CVの開発目的とは
50kgのジャガイモ又は樽を載せて走れること
60km/hで走行できること
ガソリン3リッターで100km以上走れること
荒れた農道を走破できるだけでなく、カゴ一杯の生卵を載せて荒れた農道を走行しても、1つの卵も割ることなく走れるほど快適で乗り心地がよいこと
車両重量300kg以下
シトロエンの副社長ピエール・ブーランジェは、シトロエンのラインナップに小型大衆車が欠落していることを認識していた。農民たちが手押し車や牛馬の引く荷車に輸送を頼っている実態に気付いた。当時のフランスの農村は近代化が遅れ、日常の移動手段は19世紀以前と何ら変わらない状態だったのである。そこで、農民の交通手段に供しうる廉価な車を作れば、新たな市場を開拓でき、シトロエンが手薄だった小型車分野再進出のチャンスともなると着想した。(原文はウィキペディア)
フランス農民向けの小型自動車として開発されたのがシトロエン2CVだと知ったからでした。施工当時は珍しい車だなという程度の印象しか残っていませんでしたが、ネットの普及で詳細を知るにつれて開発者の情熱と高い使命感に感銘を受けたからでした。
ボンネットは人差し指で持ち上げられるほど軽くて、当時1.2kgもあるツールで押しつぶすのではないかとハラハラしながら磨いた記憶があります。
調べてみたら、全長×全幅×全高は3,830×1,480×1,600mmで、現代ではコンパクト車並みのサイズですが、重量は375ccの初期形で495kg、602ccの末期形で590kgで、ヴィッツと比べると高さを除けばほぼ同じなのに重量は約半分なのは、安全対策装備や排気ガス浄化対策などを考えても極めて軽量です。
1948年の生産開始から1988年にフランスで生産終了1990年にはポルトガルでの生産も終了しました。387万2,583台の製造されたと記事に掲載されていましたが、1972年に発売されたホンダシビックは1983年までの初代と2代目で合計300万台製造されています。これもまたすごい実績です。
本日は、最後までお付き合いありがとうございました。
店主
※カメラに凝りだした息子が撮影したもので立川市で営業していた頃の工場です。