2017年5月にラフリコートを施工された昭島市のお客様です。実は数日前に再塗装が必要かどうか傷の状態を確認してほしいと添付ファイルが送られてきました。
ちょっと確信が持てず、実車をみて再塗装が必要かどうか判断させていただくことになりました。
マツダCX5のメンテナンス・レポート報告
○ぼたぼたしたシミ跡の原因と除去
○リアバンパーの傷消し
○ぼたぼたしたシミ跡の原因と除去
ぼたぼたのシミは、ボディに付いた油や煤、粉塵などが雨で流れた後に乾燥したのが原因のようです。11月6日のブログでご紹介したシトロエンC3のシミとは別の原因です。
黄砂やPM2.5などの細かな塵や砂ほこりのほかにも科学有害物質などが付着したボンネットに雨水が乾燥してできたしみ跡です。
ボディの塗装表面はコーティング施工で保護されていますので塗装自体には被害はありませんが、せっかくのコーティングの艶が引けたような印象になっています。このままだと洗車をしてもスッキリしません。
そこで、リアバンパーの傷も気になりますが、先にボディ全体の汚れを除去することにしました。
○リアバンパーの傷消し
ご相談のあったリアバンパーの傷ですが、まず塗装が剥がれてしまい再塗装が必要なのかの確認からはいります。
どうやら塗装に傷がついていて、その溝の中と塗装表面に白い塗料が付着している状態でした。
うまくいけば、再塗装の必要がなくなります。
付着した塗料の除去手順は、3つの作業工程で解決。
①付着している塗料は油性か水性かの判断
②溶剤と研磨のどちらで除去
③ボディの凹み有無・傷の深さと形
①付着した塗料は油性か水性かの判断
とても大切なチェック作業で、この分析結果によって処理方法も処理時間も大きく変わってくるからです。
まず、ペイント薄め液で白い付着塗料をふいてみました。全く反応がないことから油性ではなく水性の塗料だと判明しました。
ただし、車の塗料なのかそれとも他の物体の塗料なのかはわかりません。
②溶剤と研磨のどちらで除去
水性塗料の場合は、研磨剤を手磨きしながら落としていきます。途中で何度か脱脂剤で粉になった塗料を、ふき取りながら手磨きを繰り返していきます。
③ボディの凹み有無・傷の深さと形
塗料を取り除いた後は、ツールで研磨して傷跡を消します。
運よくバンパーに凹みもなくホットしたところで、磨いた範囲にコーティング処理をして傷消し完了です。
再塗装の必要性はなくなりました。もし、再塗装となると10万円以上の塗装費用がかかりますからね。
必ずしもコーティング施工のメンテナンスを必要とするものではありませんが、塗装保護のためにコーティング犠牲膜となっていたみが生じてくることがります。
そのような時にコーティング材のメンテナンスでいたみを修理するのもガラスコーティングの耐久性を伸ばす方法のひとつです。
関連記事)シミの用語
イオンデポジットとは
水に含まれるミネラル分などの不純物が乾燥して水分が蒸発すると不純物だけが残って白く見えます。こうしたシミのことを「イオンデポジット(Ion Deposit)」と呼びます。「イオン結合によって形成された結晶の堆積物」
ウォータースポットとは
イオンデポジットがクレーター状になったしみのことです。これはボディに残った水滴がレンズの役割を果たし、太陽光を集めてしまう現象で、塗装が焼けて凹んだ状態です。
除去する際の注意点
一つの問題点は「雨染みは車の塗装より固い成分で構成されている」ことです。雨染みは不純物が結晶化したものなので大変固く、こすり落とそうとすると擦過傷ができてしまう恐れがあります。
除去剤の選び方
シミといっても、その原因にはいろいろあります。
ご存知の方も多いですし実際に購入されている方も多いでしょうが、雨染み除去剤をウェブで探す場合は、イオンデポジット除去剤・ウォータースポット除去剤・雨ジミ除去剤などのキーワードで検索してください。
本日は、メンテナンスのご利用をいただき、誠にありがとうございました。店主