ヘッドライトのクリーニング方法
ライト表面の黄ばみやキズやシミのクリーニングには、耐水ペーパーによる研磨が一般的です。
ビューティー106では、この方法以外に異なる2種類の研磨剤を、手磨き処理と機械による磨き処理を組み合わせたクリーニング対処を導入しています。
今回は、一般的な耐水ペーパーを使わず、手磨きと機械による磨き処理でヘッドライトの黄ばみ・キズ・シミを取り除くクリーニングとコーティング施工を、マークXとデュアリスに試みてみました。
まず、マークXの場合です。
左のライトは白っぽくぼけたようなレンズになっています。右のライトは白っぽさは無いのですが、うっすらと黄ばみと磨きキズ跡が残っています。
ライト材質のポリカーボネイトの弱点をハードコート処理することで耐すりキズに対応しているのですが、付着しているキズがポリカーボネイトまで深くはいりこんでいるかで作業方法と費やす時間が大幅に替わってきます。
もしポリカーボネイトまではいり込んだキズ消しの場合は、ハードコートを完全に剥離した上で傷消しをおこなうため、作業時間が大幅に増えてしまいます。
マークXの場合では、運よくポリカーボネイトまでキズがはいっていませんでした。ハードコート表面のキズと黄ばみを、耐水ペーパーを使わずに消し去りました。
ハードコートを研磨したまま放置していると、黄ばみが発生しやすくなるため、最後にヘッドライトコーティングでライト表面を保護しました。
処理前後を比べてみると、その違いがひと目でわかると思います。
次に日産デュアリスのヘッドライトの場合です。
照明で反射したライトに曇りが確認できると思います。
曇りの原因は、得体の知れない薬品がボンネットとフェンダーさらにヘッドライトにかかりシミができてしまったのが原因だそうです。
ボンネットと右のフェンダーは再塗装したそうですが、未処理のライトには、薬品が垂れた跡や飛び散ったシミ跡として残っています。
ハードコートを溶かして凹みができている様子からその成分は、ラッカー系の薬品だと想像がつきます。
運よくポリカーボネイトまでは溶けておらず、耐水ペーパーを使わずマークXと同じ手磨き処理と機械による磨き処理を組み合わせたクリーニングで対処しました。
黄ばみを防ぐために最後は、ヘッドライトコーティングを施しました。
ヘッドライトの磨きとコーティングについて )
ヘッドライトの多くは樹脂製(ポリカーボネート)が使われています。ポリカーボネートとは熱を加えると柔らかくなり、冷えると固まるプラスチックです。
ポリカーボネートは、ガラスよりも頑丈さがあるので事故の際にプラスチックの飛び散りを最小限にできるメリットがあり採用が進みました。
その一方で、ガラスよりも紫外線に弱く、傷が付きやすいというデメリットがあるのです。ヘッドライトの表面にはあらかじめ、特殊なコーティング塗装(ハードコート)がされていますが、経過年数にともない紫外線で黄ばんだり、洗車などで擦ったりすることにより、次第にコーティング塗装がはがれていきます。
紫外線によるダメージを直接受けてしまうことで、ヘッドライトの汚れや黄ばみがさらに進んでしまいます。
今回は、黄ばみよりもキズやシミについて、ヘッドライトの磨きとコーティングについて取り上げてみました。
ホイールとヘッドライトをきれいにするだけで、愛車はとてもきれいに見栄えするものです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。店主